「パープアータン」第13話
- 2013/12/08
- 01:32
第13話
オーンのもとを退出したプラヨンは、ティンとこっそり話をします。妊娠したオーンは憎いものの、オーンに危害を加えることで果たしてプラヤーは自分のほうに振り向いてくれるのかどうか、プラヨンにはまだ確信が持てなかったのです。ヌンの寝顔をひとしきり見つめたあと、プラヨンは絵に戻ってきますが、翌日は朝からスタッフたちがなんだか忙しそうに動いています。ヌンはまだ行方が分からないままでしたが、なぜかスタッフたちはそのことについて焦っている様子はありません。スタッフたちは度重なる幽霊騒ぎにとうとう仕事を辞めたいと申し出ます。ヌンに代わって応対に出たサノーは、「確かにここには幽霊がいるわ」と認めたうえで、部下たちとじっくり話し合うことに。結局、3人が辞めることとなり、サノーはヌンのサインがほしいとアノンワディーに申し出ます。アノンワディーからヌンが再びいなくなっていることを聞かされたサノーはびっくりして「どうして話してくれなかったの」と困惑。「多分、あの人が危害を加えられることはないと思う」というアノンワディーに「愛されているから?ナットさんから聞いたわ」とサノーは答えます。かつてノーイは、両親からウィーラーとの関係を咎められたのちもこっそりウィーラーと会っていました。両親にきちんと話をしたうえで、交際を認めてもらうというウィーラーに、ノーイは「そんなの無理よ」と言います。「少しでいいから、時間をください。僕が絶対にきちんと決着をつけます」と訴えるウィーラーに、ノーイは不安な気持ちをおさえ「私はあなたを愛しています。きっと私たちは、前世から結ばれている間柄です。どうかわたしを裏切らないで」とウィーラーに訴えるのでした。サワートにそんな話をしていたノーイでしたが、プラヨンは「そんな話を子ども相手にして」と呆れます。話題を変えるかのように、プラヨンは「あなたに協力してあげる」と言い出します。自分のほうが力が強い、ナットともう一度触れ合えるよう取り計らってやるというプラヨンの言葉に、ノーイは困惑。一方ナットも、グラップから話を聞いて以来、ノーイのことが気になって仕方ありません。絵の前にたち「あなたと話をしたい」と語りけます。「なんでしょうか」と答えたノーイの声がナットには確かに聞こえます。どういうことか分からず困惑するナットの前に、ノーイは静かに姿を現します。ふらふらと歩き出したナットを、アノンワディーは偶然目撃しますが、なんとなく様子がおかしいことに気づきます。庭に出たナットは、夢を見ていました。ナットのそばにはノーイが。ノーイの肩に頭を乗せ、すっかりリラックスした様子でした。「あなたを連れて行ってもいいかしら?ずっと私と一緒にいるわけにはいきませんか?」といたずらっぽく笑うノーイ。ノーイはあの日、ウィーラーが待ち合わせに現れなかった理由を未だに知りませんでした。「知りたい・・・」と決意を口にします。
サワートの絵の前にソイがやってきます。グラップはソイの前に跪きあいさつをします。「チェーッターさんがいなくなったそうね」と言われ、グラップは困ってしまいます。「あまり長い間現世を離れると、死んでしまうわよ」と心配するソイ。ソイにも、ヌンがいなくなったのはプラヨンのせいだと分かっていました。しかし、プラヨンを封じることなどグラップにはどうしてもできません。アノンワディーも、プラヨンの絵の前で必死に祈りをささげていました。「どうかヌンさんを返してください。そうでなければ、私はもうお世話をすることもできなくなります。このままでは、ここを離れないといけなくなってしまいますよ」と線香を手向けるアノンワディー。その後、とうとうアノンワディーの前にプラヨンが現れます。驚くアノンワディーに「なにを驚いているの?私はあなたの先祖よ」と言います。ヌンの居所、自分とヌンの関係を教えてやると言われ、アノンワディーは困惑しながらもプラヨンについていきます。プラヨンの消えていった先に横たわっていたヌンを発見したアノンワディー。アノンワディーの大声に目を覚ましたヌンは、ぼんやりした様子ながらもどうにか立ち上がり、アノンワディーの肩を借りながら明るい廊下へ。「どうして僕の居所が分かった?」というヌンに、アノンワディーははっとします。「あそこにいる間、君に会いたくて仕方なかった」というヌンに、アノンワディーは「私も、あなたのことが心配でした」と答えます。その言葉に、ヌンは「僕は君のことを愛してる。君のことが、気になってどうしようもないんだ」と言い出します。ヌンとしての言葉は、いつしかプラヤーの言葉に変わり、ヌンは「オーン・・・」とアノンワディーを抱きしめます。そんなヌンの言葉に、プラヨンは表情をゆがめます。ヌンに抱きしめられ、アノンワディーはもう抵抗しませんでした。「僕のオーン・・・」と唇を近づけるヌン。「耐えられない!」と首を振るプラヨン。その瞬間、なぜかヌンもアノンワディーも崩れるようにその場に倒れてしまいます。
倒れているふたりをメイドが発見。急いでふたりに声をかけ、体をゆすり介抱します。ヌンはすぐにベッドに運ばれ、医師の診察を受けますが、横になるヌンのそばにはプラヨンが。「心配はいりません。私は、あなたのことを嫌いにもならないし、憎むこともありません。私は、あなたの奴隷です」というプラヨンの言葉に、ヌンは「オーン・・・」とつぶやきます。その言葉にプラヨンは険しい表情になります。一方、アノンワディーはサノーからこれからのことを尋ねられます。度重なる不思議な出来事、ヌンの体も心配だというサノーに、アノンワディーは「私も心配です。プラヨンさまは、彼を欲しています」と辛そうに言います。「私のヌンさんは、本当に素晴らしい人なんです」とサノーはアノンワディーにヌンを任せることに。サノーが部屋を出て行ったあと、ヌンに布団をかけなおすアノンワディー。そんなアノンワディーに、ヌンは「オーン・・・」と声を掛けます。「私は、アノンワディーです。しっかりしてください」というアノンワディーに、ヌンはまだぼんやりした様子。「プラヨンさまに、これ以上のことをされたらどうしよう・・・」というヌン。「このクラブを閉鎖する。そして、プラヨンさまをここに封じる」というヌンに、アノンワディーは再び心配が募ります。「君がいてくれればきっと大丈夫だ。君のためなら、なにを失っても構わない。君に償いをしたいんだ」というヌンに、アノンワディーは涙を流しますが、そんなふたりの姿をプラヨンは忌々しげに見つめていました。前世でも、プラヤーはたびたびプラヨンと夜を共にしていました。うっかりプラヨンのそばで眠ってしまっても、必ず一度は起きて、オーンのもとへ帰るプラヤー。「オーンにはあなたがいますが、私には誰もいません。私はひとりぼっちです」と淋しさを訴えるプラヨンに、「私はあなたの夫です」と言い、そそくさとオーンのもとへ戻っていくプラヤー。プラヨンはプラヤーに愛されるオーンを憎むのでした。アノンワディーは、祖母の世話をしに行くという母を見送ります。母も、祖母のソイも、アノンワディーのことが心配でした。「あなたは強い子よ。だけど、ときどき無理をしすぎるところがあるわね」というピンスダー。前世ではある日、プラヨンの計らいで産婆がオーンのもとへ連れてこられます。まだ産み月には至っていないのに、産婆がやってきたことにケートは「そんな話、聞いたことがない」と怒りますが、産婆は自信たっぷりに「まだ子どもが小さいうちに産んでしまうとあとが楽なんです」と言い出します。ケートは反対しますが、オーンは「それではお願いします」と言い、産婆に身を任せます。祈りを捧げたのち、アノンワディーのおなかをマッサージする産婆に、ケートは不信感たっぷり。ティンと言い争うケートを見かねたオーンはケートを外へ行かせますが、やはりケートは納得できません。ティンがわざわざこんなことをするなんて絶対になにか裏があるというケート。ティンが連れてきた下働きのメイドを問い詰めます。
産婆はオーンのおなかをマッサージする手を強めます。オーンは痛みに思わず顔をしかめますが、そこへケートが戻ってきます。「あんたたちの考えは分かったわ。無理やり赤ん坊を下ろすつもりでしょう!全部白状させたわ」と激怒し、産婆たちを部屋から追い出してしまうのでした。ケートはその後、人を疑うということをしないオーンを諌めますが、オーンは「そう思われても仕方がないのよ。私のほうが、あとから来たのだから。結婚していようとしていまいと、プラヨンさまのほうが先にいたのだから」と言うのでした。現世に戻って、アノンワディーとサノーのもとへやってきたケート。ケートは前世の夢を見て、苛立っていました。「ヌンはどこ?」と声を荒げるケートに「見つかりましたよ」とアノンワディーは言います。「見つかったなら、どうしてそう言ってくれないの」とますます怒るケート。「私は、近々彼と結婚するのよ!」と怒鳴るケートに、サノーは「そんな話になっているの?」と呆れます。ヌンの部屋へ行ったケートは、ヌンを心配します。「心配してくれてありがとう」というヌンに「当たり前でしょう?私はあなたの恋人なのよ」と言います。ヌンに顔を近づけるケートでしたが、そこへアノンワディーとサノーが入ってきます。ナットがいないと聞かされ、ヌンは驚きを隠せません。ナットは、ノーイの魂に導かれるように桟橋を歩いていました。止めてある船に乗り込んだウィーラーは、ノーイの手をとります。
ノーイと穏やかな時間を過ごすウィーラー。船をこぐウィーラーを、ノーイは優しい瞳で見つめます。「本当に、幸せだよ」というウィーラーでしたが、ノーイはウィーラーの本心がよく分かりません。嫌みを言うノーイに「そんなことは言わないでおくれ」とウィーラーは懇願するのでした。その夜、ヌンはプラヨンの肖像画に、クラブを閉鎖し、屋敷もプラヨンもろとも封印すると言います。「あなたはもう死んでいるんです」と訴えるヌンの姿は、プラヨンを責めたプラヤーの姿に重なります。かつてプラヤーも、オーンを傷つけたことでプラヨンを厳しく責めたのでした。プラヨンが過ちを犯したのも、自分の不甲斐なさだったと認めながらも、「アノンワディーのために償う」というヌン。かつてプラヤーも「オーンのために償う」ときっぱりプラヨンに告げたのでした。その言葉に、プラヨンは動揺。深く傷つきます。翌日、ヌンはアノンワディーと話をします。クラブを閉め、屋敷を閉鎖するというヌン。「僕と結婚しよう」とアノンワディーの手を握るヌンに、アノンワディーは「あなたは、ケートさんと結婚するんです」と拒否。「こんなに愛しているのに?」と畳みかけるヌンに、アノンワディーは「ずっと考えていました。だけど、理由は分からない・・・」と目を伏せるアノンワディー。しばらく考えたのち「あなたは、オーンの主人ですから」と言います。「僕らは、前世でも結ばれていたんだよ」とヌンはアノンワディーに言います。前世の話を、グラップから聞いて信じているというヌン。しかしグラップにはまだ話していないこともたくさんありました。堕胎事件があったあとも、プラヨンはなにかとオーンに関わろうとします。そろそろおなかも目立つようになってきたオーン。「プラヨンさまがお呼びですよ」とオーンを呼びにきたティン。ケートは警戒し、「行かないでください」と言います。「足でも踏み外したら、どうなると思っているんですか」とケートは反論、その言葉にティンは「なんてことをいうの!」と焦ります。ケートはオーンのことが心配で仕方ありませんが、オーン「もういいわ」とティンと一緒にプラヨンのいる本宅へ。階段を見上げるオーンの姿を、プラヨンがこっそり見ていました。階段が長いため、オーンは少し躊躇しますが、ティンは「私が手を引きますから」と言います。オーンを支えるように並んで階段を上り始めるティン。
階段を上がり始めたオーンでしたが、手すりにつかまったほうが歩きやすいことに気づき、ティンに「上で待っていて」と言います。オーンの先に立って歩き始めたティンに、アノンワディーはついていきます。一方、アノンワディーと話をしていたヌンは、ソイから受け取った写真を見せます。そこには、プラヨンとプラヤーの姿が写っていました。プラヤーの姿がヌンにそっくりであることに気づいたアノンワディーでしたが、「私がオーンだという証拠にはならないわ」と言います。ヌンはプラヨンがオーンを殺したとグラップから聞かされ知っていました。あの日、階段を上っていたオーンを突き落としたのは、まぎれもなくプラヨンでした。悲鳴を上げて階段を転がり落ち頭とおなかを強く打ち付けたオーン。下で見ていたメイドの目には、ティンがアノンワディーを押したように見えます。ヌンとそんな話をしていたアノンワディーは、走馬灯のように血を流すオーンの姿が目に浮かび、気分が悪くなります。「大丈夫か?」と心配するヌンでしたが、そこへケートが入ってきます。「いやな夢をみた」というケートに、アノンワディーはなんとなく部屋を出てしまいます。不吉な予感を感じながらも階段のところまでやってきたアノンワディー。そんなアノンワディーを、プラヨンは後ろから突き落とします。
プラヨンが恐ろしすぎ!ヌンを愛したまではよかったのに、家柄にものを言わせ、プラヤーの子をみごもったオーンを流産させ、その罪をティンになすりつけ・・・これだけ悪いことばかりしていたら、そりゃ成仏なんてできるわけありませんよ。天国に行けず、何度も何度も辛い目に合うプラヨン。これはすべてプラヨンの業なのですね。そして度重なる不思議な現象に、ヌンはとうとう屋敷の閉鎖を決意してしまいます。屋敷を閉鎖して、誰にも売らず、プラヨンもろともこの呪われた屋敷が今後誰も傷つけないように・・・というヌンの決意は、果たしてうまくいくのか。ヌンはアノンワディーをはっきりと愛し始めていますね。そしてアノンワディーも、オーンとしての自分ではなく、アノンワディー自身として、ヌンを愛し始めています。それなら、ケートはどうなるの?前世では、オーンに付き従う奴隷だったケートは、アノンワディーとヌンの恋を応援することができるのでしょうか。
前世と現世が入り乱れる美しいシーンが続きましたね。

- 関連記事
-
- 「パープアータン」第14話
- 「パープアータン」第13話
- 「パープアータン」第12話
スポンサーサイト