「イサー・ラウィーチュワンチョート」第19話
- 2014/04/25
- 00:55
第19話
セキに熱心に口説かれサーは必死に抵抗。「僕と結婚してください」と言うセキに、サーは自分が結婚していることをなかなか告げることができません。そこへウィパーとウィットが訪ねてきたと部下が告げに来ます。「ウィットさんはあなたの夫だとおっしゃっていますが?」という部下の言葉に、初めてサーが既婚者であることを知ったセキ。部下に命じてひとまずサーはいないと言わせます。外出したといわれ、いったん帰りかけたウィパーとウィットでしたが、運転手の言葉からセキもセキの秘書であるサーも外出していないことを知ります。覚悟を決めて出てきたサーはウィパーと向き合いますが、セキも出てきて4人で話をすることに。「サーさんを倉庫で働かせていたもので、みなさんに誤解をさせてしまいました」と丁寧に謝罪するセキ。ウィパーは「信用できません」と言いますが、ウィットはウィパーを諌め「もう帰りましょう」と言います。「愛し合うもの同士、隠し事などないはずだ」というウィットの言葉に思わず目をそらしてしまうサー。ウィットたちが帰ったあと、セキはサーに「もうお話することはありません」とサーに申し渡します。一方、帰宅したウィパーはまだ怒りが収まりません。サーがセキと浮気をしていると言いはるウィパーに、ウィットは困ってしまいます。一方セキも、サーとウィットの関係を問い詰めます。「あの人を愛しているのですか」と迫るセキにサーは困ってしまいます。机の引き出しから札束を取り出し「これであの人と別れなさい」とまで言うセキに、サーはどうすればいいか悩みます。その後ペーンのところへ行き、再びソーピットの養育費を渡すサー。セキから離れたくないのは、ソーピットの養育費のためです。帰宅したサーはウィットと話をすることもありません。いずれにしても、ウィットとはもう潮時だと感じていたサーは、改めてウィットに向き合います。会社まで押しかけていったことを謝罪したうえで、そんな自分を許してほしいと訴えるウィットに、サーは困ってしまいます。「あなたを失いたくない。あなたがいないと、生きていけないんだ」と膝をついて訴えるウィットにサーはますますウィットとの関係を断ち切らねばと思うのでした。
ウィットと別れるように言ったのに、サーがウィットと別れないことに、セキは激怒。セキとは付き合えないと訴えるサーに、セキは「私と付き合えないというのなら、この会社も辞めてもらいます」と迫ります。ウィットではサーを養うことも、サーを幸せにすることもできないというセキに、サーの心は揺れます。一方ウィットも、かつての仲間と会い話をします。音楽への情熱はひとまず諦め、今は食堂を経営して生計を立てている仲間に、ウィットは自分の生き方を少し考え直すのでした。戦局はますます悪化し、そんななか疎開生活を送るプリムもつつましい生活をしていました。亡くなった夫の遺産があるものの、ラウィーの教育費のため貯蓄をしているというプリムに、プリムの姉は今どこでなにをしているか分からないラウィーの母親のことを口にするのでした。その日、サーはセキと食事に出ようとしていました。車に乗り込んだところでウィットがやってきます。「サーと話がありますので」とサーを連れ出すウィットに、サーは腹が立って仕方ありません。「あなたのことは信用しているけれど、セキさんのことは信用できない」というウィット。毎日セキに送ってもらうのも嫌だというウィットに、サーは「あなたに私の迎えができるのかしら?」と反論してしまいます。サムローで帰宅したサーとウィットでしたが、そんなサーにさっそくメイドが嫌みを言います。「私の弟は、とんだ食わせ物を妻にしたようね」とウィパーも厳しい嫌みを言います。その言葉にとうとう逆上したサーは、手桶を投げつけ「だいたい私の稼ぎで生活しているくせに!こんな家、明日にでも出て行ってやる」と啖呵を切ってしまうのでした。
その日は夕方からセキとパーティーに出席することのなっていたサー。「今日は僕も仕事があるんだ。僕が稼げば、もうセキさんのところで働かなくてもいい」というウィットでしたが、ウィットの靴下が破れていることに気づいたサーはなんだかいたたまれない気持ちに。ウィットは、かつての劇団仲間が経営する食堂で皿洗いの仕事をしていました。ウィットの靴下が破れていることに気づいた仲間はウィットを心配するのですが、ウィットは「ウサーさんを幸せにするためならどんなことでもする」と言います。一方セキとパーティーに出たサーは、やはりセキと一緒にいることが心苦しくて仕方ありません。「ウィットさんが気の毒で・・・」というサーでしたが、セキは「ほかの人の話なんてどうでもいい」と言います。舞台では、日本舞踊が始まり、踊りや音楽の好きなサーは舞台を見つめます。サーのためにセキが準備した余興でした。「あの人のことはもう忘れなさい」というセキに、サーは黙って舞台を見つめます。その後、セキの計らいでサーは着物を身にまとい、舞台に上がり踊ります。初めての日本舞踊でしたが、もともとこういうことが好きなサーはすぐに勘を掴み、美しい舞を披露します。そんなサーを満足そうに見つめるセキ。「素晴らしい!」と大きな拍手でサーを迎えたセキはサーをほめたたえます。「ウサーさんに乾杯!」と宴席は盛り上がり、サーも嬉しそうな表情をみせますが、その頃ウィットは一人サーの帰りを待ち続けていました。あまりにも遅いサーに、とうとう先に食事をすることにしたウィット。サーとウィット、セキの関係にペーンは心配を募らせていました。ペーンの心配通り、サーはセキと関係を持ってしまっていました。「もう遅いから帰ります」というサーに、セキは不満そうな顔をみせます。引き出しから指輪を取り出し「これが最後です。今の夫と別れなさい。そして私と結婚しましょう。それができないなら、この指輪は僕からの最後の贈り物になる」と言うセキ。サーはますます困ってしまいます。
深夜になって帰宅したサー。セキからもらった指輪をひとまず指から外し、ウィットの待つ部屋へ戻ります。ウィットが眠っているのを見て少し安心したサーでしたが、ウィットは目を覚ましてしまいます。電気もつけずにシャワーの支度をするサーに、ウィットが声をかけます。驚いて机にぶつかった拍子にバッグが落ち、サーは慌てて中のものを拾い集めますが、指輪が見つかりません。詮索するウィットを避けるようにシャワーへ向かったサーでしたが、ウィットはサーの態度に不信感を抱きます。懐中電灯で部屋中を探すうちに、指輪を発見してしまったウィット。シャワーから出てきたサーは、指輪を手にしているウィットに愕然とします。「もう我慢できない。もう聞きたくない」と部屋を出ていこうとするウィットを引き留め、サーは「あなたは私を好きになって、私の傍にいて、幸せだったかもしれないけど、それが私に当てはまるとは限らない。私はもっと多くを求めているのよ」と言います。「私は、セキさんと寝たわ」と決定的な事実を告げたサーに、ウィットは愕然とします。サーを閉じ込め鍵をかけ、黙ってバイオリンを弾き始めるウィット。サーはウィットとの関係が今終わろうとしているのだと悟ります。
同じく深夜に帰宅したセキは、トモキ大将から呼ばれ、夜中にも関わらず急いでトモキのもとへ。トモキは酒を飲んで眠っているようでした。事情が分からないまま困惑するセキに、トモキは戦局の悪化を告げ、日本に帰国するよう告げます。「タイに裏切られた」と言うトモキにセキは困惑。「日本に帰るのだ!」と訴え、再び眠ってしまうトモキにセキはただおろおろするばかり。一方ウィットはサーの再三の呼びかけにも応じることなく、ずっと外でバイオリンを弾き続けます。朝になり目を覚ましたサーは、ウィットの姿がなくなっていることに気づきます。鍵も開けられ、バイオリンがなくなっていることに気づいたサーは、すぐさまウィパーのもとへ。ウィットがいなくなったことを告げるサーに、ウィパーは事情を問い詰めます。「ウィットとどうして喧嘩をしたの?」と詰め寄るウィパーに、サーはウィットが口もきいてくれず、話ができなかったと訴えウィパーをますます怒らせます。ウィットは仲間を頼り、町はずれの長屋に身を寄せていました。初めてこうした市井の暮らしをすることになるウィットを仲間は心配しますが、ウィットは「大丈夫だ」ときっぱり。サーへの愛情も今となってはよく分からなくなってしまったウィットは、これからのことを考えます。
サーとウィットの関係がとうとう破城してしまいました。サー自身は、決して誠意がないわけではないのです。ただ自分に正直に、自由に生きているだけ。だけどそのことで、どれだけ多くの人が傷つき、悲しみ、涙を流しているか全然気づいていないんですよね。ウィットがどんなに悲しんでいるか、サーにはきっと一生分からないでしょう。そして金のためにセキから離れることもできない。ソーピットを育てるという名目とはいえ、セキからの愛情や金はサーにとってなによりも魅力なのです。そしてセキに帰国命令が出てしまいました。「タイに裏切られた」とトモキ大将が言っていましたけど、このあたりの時代背景は「クーカム」と同じ。セキが日本に帰って、サーはどうなってしまうのか。サーとウィットの関係が再構築できるとは思いませんけど、このままだとあまりにウィットが気の毒ですよね。
予想できた展開だけど、ウィットが可哀想。。。

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